今、この記事を読んでいるあなたは腰椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛の痛みで苦しんでいる方でしょうか。そうだとしたらとてもツライですよね。
私も2021年の約1年間、腰椎間板ヘルニアからくる坐骨神経痛の激痛で眠れない、座れない、横になれないなど、とても苦しい期間を過ごしました。
現在、坐骨神経痛の痛みはMAXの10%ほどまで落ち着き、痛みに気づかない時間がほとんどです。 座ることも、眠ることもでき、普通の生活を取り戻しています。
現在のような状態になるまで約1年、いろいろなことを試して、お金もかなり使ってきました。
同じように腰椎間板ヘルニアで苦しんでいる方に、ひとつの事例として参考になればとログに残します。
みなさんが一刻も早く痛みから開放され、普段の生活に戻れますように!
結論から言ってしまうと私の場合、一番効果的だったのは「手術」でした。
整体、鍼灸、カイロプラクティック、ストレッチ、トリガーポイント…いろんなことを試してきましたが、根本的に効いたと感じているのが手術。 ネットでヘルニアの手術を調べると、後遺症が残ったとか、効果がなかったとかいろんな情報が出てきます。そういった人も中にはいるのでしょう。
自分もそういった情報を見て、怖くて手術に踏み切ることができませんでした。 でも結果的に手術で治ったのです。
ブログを読み終えると、腰痛間板ヘルニアによる痛みからの解放で手術をしたいけど、色んな情報が怖くて踏み切れない。という人へ「手術」という選択肢が見えてくるかもしれません。
本記事は私個人の体験に基づいたものです。私は医師でも専門家でもありませんので、最終的にどんな選択をするかはご自身の責任において実行ください。
結論、手術が効いた。
いきなり結論ですが。私は「手術」をおすすめします。
今思うと、もっと早く手術をしておけばよかったと、とても後悔しています。
なぜなら、自分の場合、痛みから解放されるまで約1年かかり、病院以外の整体などに10万円以上お金を使いました。その中で一番効果があった(これをやって、改善した)と実感できたのが手術だったからです。
実際に、どんなことを試して、最終的に手術を選んだのか事実をまとめました。
現在、少し前の私のように地獄のような痛みに悩んでいる方への参考になればと思います。
サマリ
まずはまとめから。
最初に整体に行ってから手術まで約9か月かかっています。
痛みの期間
- 痛みの期間:2021年3月くらいから
- 手術日:2021年12月18日
- 変化を感じた日:2022年1月24日
- 痛みがほぼ消えたと感じた日:2022年3月ごろ
医療機関・整体・鍼灸等
- 病院:9軒
- 整形外科:4軒
- ペインクリニック:1軒
- 内科:1軒
- 心臓血管外科:2軒
- 漢方:1軒
- 整体等:6軒
- 整体:5軒
- 鍼灸:1軒
かかった費用・コスト
- 病院:¥292,103(うち入院~手術¥173,138)
- 整体等:¥109,418
私の症状、痛み
- 左臀部、足の付根が一番痛く、そこから腿裏を通って膝の裏辺りまで引っ張られるような強い痛み。ズキズキではなくジーンといったようななんとも言えない痛み。
- 痛みの強さ
- 一番痛いときは、眠れなかった。
- 立っているときが一番楽だったので、1日中立って(スタンディングデスクで)仕事をして、食事も立ってしていた。
- 痛み止めを飲んでも3時間程度で痛みが抑えきれず、目がさめる。その状態になったらどんなに眠くても横になっていられないので、立っていた。もう立ちながら寝ていたような状態。
- 朝起きたときが一番痛かった。起きる→立つ(壁によりかかる)→痛みで2時間ほどなにもできない。
- 気休めでも…とロキソニンを3時間おきくらいに飲んでいた。(でも痛い)
- 硬膜外ブロック注射をしたが効果はなかった。
- 左足は足の裏まで全体的にしびれがあるが、感覚はある。
- 薬のプレガバリンの副作用なのか、スタンディングデスクで1日中ずっと立ったままだったからなのか、足が異常にむくみ象のようになってしまい、内科と心臓血管外科にも通院しました。
- 整形外科の先生曰く「ヘルニアとむくみは関係なし」
- これも薬の副作用(おそらくノルスパンテープと見ている)のようですが、人生で一番強烈な便秘にも襲われ、大変な思いもしました。医療関係の仕事をしている友人に話したところ痛み止めの薬は体を「麻痺させている」んだと。麻痺させていくことにより体が動きにくくなる的な?
飲んだ薬
- ロキソプロフェンNa錠 60mg
- チザニジン錠1mg
- ロキソプロフェンNaテープ100mg
- プレガバリンOD KMP25mg
- プレガバリンOD錠75mg
- ジクロフェナクナトリウム坐剤50mg
- ジクロフェナクNa徐放カプセル37.5mg
- ノルスパンテープ5mg
- ノルスパンテープ10mg
- ノルスパンテープ20mg
- タリージェ5mg
- カロナール500mg
- エチゾラム0.5mg
- リリカ25mg
- (漢方)ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒※
- スピロノラクトン錠25
- (漢方)ツムラ桂枝茯苓丸加薏苡仁2.5※
- (漢方)ツムラ大防風湯エキス顆粒3.5※
※手術を決める前、「漢方が効く」という情報をネットで見て、漢方の専門医を頼りました。
あらためて…なぜ手術なのか?
原因を取り除かなければ痛みは取れない
そもそもこの地獄のような痛みはなぜ起こるのでしょうか? 痛みの原因は神経を圧迫しているヘルニアです。 シンプルに物理的なもので「痛いところに当たっているから痛い」です。
虫歯の治療でも神経に触れると激痛が走るといいますよね?(私は経験ないですが) それと同じようなロジックです。
つまり、痛みを発生させている原因を「物理的に」取り除かなければ痛みはなくならない。ということです。 そして、原因を「物理的に取り除く」治療が手術なのです。
私のMRI画像です。
なにかしらのものが飛び出ているのが分かるでしょうか。
右の画像を見ると、その飛び出ているものがなにかを圧迫している、ということがなんとなくイメージできると思います。
痛み止めの薬では原因を取り除けない
ヘルニアの痛みで整形外科にかかると「よし、手術しましょう」とはならず、 痛み止めの薬を出されることがほとんどだと思います。
私は整形外科に5軒かかりましたが、全部そうでした。
「痛み止め」は「痛み止め」でしかないので、痛み止めを飲んだからといって「物理的にヘルニアが引っ込む」ということはありえないのです。 ではなぜ、整形外科ではずっと痛み止めを出し続けるのでしょうか。
ヘルニア勝手に治る説⁉
それは「ヘルニアは勝手に治る(引っ込む)説」があるからだと思っています。これは通院した整形外科でも整体でも何度も聞きました。
たしかに「勝手に引っ込む」かもしれませんが、勝手に引っ込むのが今日なのか、明日なのか、1か月後なのか1年後なのかは、誰にもわからないのです。一生引っ込まないかもしれません。
ヘルニアは時間の経過とともに、氷のように溶けていくものではありません。 「勝手に引っ込む」かもしれませんが、それがいつかは分からない。ということです。
自分もそうやって「いつか引っ込む」を期待して、結果的に9か月間も痛みに苦しみ、お金もかなりかかってしまい、左足の違和感を残してしまいました。
整体や鍼灸、ストレッチなどはヘルニアに有効なのか?
私は今回のヘルニアで病院に8軒、病院以外(整体、鍼灸、カイロプラクティックなど)に6軒かかりました。 実際に体験し感じているのは、痛みからの解放に有効な打ち手は「痛みの原因を取り除く以外にない=病院での手術」です。
整体や鍼灸を否定する訳ではないということを前提に「ヘルニアの治療には整体や鍼灸は無意味である」と私は言い切れます。
実際に、整体でマッサージのようなことや、歩き方のチェックをしてもらったとしても「物理的に痛みの原因が取り除かれる」ということはおこりません。
私の当時の思考を振り返ると… 「痛みから逃げたいからとにかく何かしたい」になっていました。
その思考状態で整体などに行く→何か施術をしてもらう→痛みが減った(強くなった)→直前にした整体のおかげだ、効いたんだ。と結びつけてしまっていたのだと思います。
事実言えることは、
整体や鍼灸:痛みの増減はあったが痛みが消えることはなかった。
手術:手術後、少しづつ痛みが引いていき気にならない程度までなくなった。またその後痛みが増すことはなかった。
です。
つまり、健康的にはやった方がよい。のかもしれませんが「ヘルニアの治療には役にたたない」です。 また整体は1回5,000~7,000円前後と高額です。毎週1回通っても月に35,000円です。 通い続けるにも経済的負担は少なくないので、QOLとコストを考えると早めに手術をするのが一番だと言えます。
急に痛みが強くなったり、引いたりするのはなぜ?
整体などの影響と勝手に結びつけてしまう「痛みの増減」はなぜ起こるのでしょうか?
これは入院先の先生に聞いたのですが、ヘルニアの当たりどころによって、痛みが変化するとのことです。なにかのきっかけでヘルニアが強く出たり、出る角度?などによりあたりどころが悪いと痛みが強くなるようです。
ネットで調べると「検査をするとヘルニアが出ているのに痛みがない」人がいるというような話がでてきますが、おそらくこれも当たりどころなのではないかと思います。
私も大分良くなったと思ったら急に痛みがぶり返したことが何度もありました。
まとめ:やっぱり手術がいいと思う。
まとめると、以下のような理由です。
- 痛みは飛び出たヘルニアが神経を圧迫しているから
- 痛みを取るには圧迫しているヘルニアを「物理的に除去する」ほかない。
- 痛み止めや整体などでは物理的には除去できない
- 「ヘルニア勝手に引っ込む説」があるが、引っ込むのがいつなのか分からない。3日かもしれないし、3年後かも。
- 整体は高額で通い続けるのは難しい、QOL、コスト、治療にかかる時間から見ても手術が一番コスパがよい。
- 実際経験してみると手術は怖くなかった。
僕も最初は手術がなんとなく怖くて、手術を避け、手術以外の方法を選択していました。 怖かった理由は、
- 単純に「手術」が怖い(体を切る…んだよね)
- ネットの記事などで見た「失敗して歩けなくなる」「結局治らない」「後遺症」などの情報。
私が手術に踏み切れたのは「やれることをすべてやった」から。 9か月という長い時間、地獄のような痛みに苦しみながら、いろいろ試して、もうやれることが手術以外になくなった。ということです。
そして、結果的に手術をしてどうなったかというと、
- 手術自体は一瞬だった(全身麻酔→起きたら終わってる)
- すぐではないが、手術後3か月ほどかけて痛みは気にならない程度まで消失した
ただし完治したわけではなく、今でもときどき少しの痛み(しびれ、違和感)を感じることはあります。(痛み止めのロキソニンを飲んだりするレベルではありません)
ヘルニアにより神経が圧迫されている時間が長くなるとしびれや痛みが残ってしまうと入院前の説明でも聞きました。
もし戻れるなら、9か月も我慢せず、3か月くらいのタイミングで手術をします。
ヘルニアの手術ってどんなもの?痛いの?費用、入院日数は?
ヘルニアの手術の費用や入院体験記はこちらにまとめています。 健康保険の限度額適用認定証の取得の方法やヘルニアの入院であったらよかったものなど